プロローグ

私は現実が嫌いだ

　私は現実から逃げたい

　でも、現実から逃れることなんてできない

　そんな私が見つけたのがTheWorldだった

　その時のTheWorldにはPKは存在していなかった

　私は、現実から逃げて、TheWorldに溺れた

　私は、あの頃のTheWorldが懐かしい

　今から7年前、僕は、TheWorldをプレイしていた

　あの頃は、よかった

　PKなんてものは存在しなくて

　今は、普通にPKたちが横行するようになった

　僕は、そんなPKたちを倒すためにPKKになった

　所詮は、PCを狩るという意味では変わりのないことであることもわかっている

　それでも、僕は、彼らが守ったこの世界をまた壊すようなことをしたくなかった

　そうして、僕は、この世界を守護するようになった

　守護なんて言っても、データは、僕には如何しようもない

　だから、僕は、自分で護れる…助けられるPCを救済することに決めた

　偽善？それが何だというのだ

　僕は…私は、ただ彼らの守ったTheWorldを失いたくないだけ

　そして、僕は、出会った

　PKにもPKKにも有名な『死の恐怖』に